Drug Delivery System 薬物送達システム(DDS)
記載の表現は、薬機法に抵触する内容が含まれています。
あくまでも原料の性質をわかりやすく示すことが目的ですので、化粧品等に配合した際に記載可能な表現ではありません。
ご注意ください。
Nano-encapsulation 独自のナノカプセル技術について
出典:NEDO実用化ドキュメント
一般に、粒子径が数10nm(1nm:10億分の1m)ほどの球状製剤をナノカプセルと呼びます。薬物を含む相を合成高分子や天然高分子の皮膜で覆い、局所での薬物の持続的放出や組織標的化を狙うDDS(ドラッグデリバリーシステム)技術です。ナノエッグが開発したナノカプセル技術は、世界で初めて炭酸塩という無機質コートを採用。薬物包接濃度が99%と極めて高く、生体適合性に優れ、生産上のメリットが高い点が他のカプセル化技術との相違点です。レチノイン酸(ビタミンAの生理活性体)をはじめとしたいくつかの成分のナノカプセル化に成功しています。
NANOEGG®(ナノエッグ)
薬剤で球状ミセル(球状分子集合体)を作り、その周囲を無機質と両親媒性のPOE(ポリオキシエチレン)でコートした、ナノカプセル技術のことを「NANOEGG® (ナノエッグ)」と呼びます。
レチノイン酸は生体内の生理活性物質として知られ、20年以上前よりその特殊な作用が研究されています。
ナノエッグ化されたカプセルの大きさは、用いる薬剤により異なりますが、レチノイン酸の場合は、直径約15~20nmになります。
コートしたPOEが角質の細胞間脂質と馴染みやすく、また、無機質コートによりカプセルが安定化されているため、皮膚にこすり込んでも、カプセルが壊れることなく角質内に浸透しやすくなっています。一旦入ってしまったカプセルは、自ら角層深部まで拡散していきます。
α-Lipoegg(α-リポエッグ)
「α-リポ酸(チオクト酸・LA)」をナノカプセル化したエイジングケア成分。カプセル化することにより、角層内への透過性を向上、α-リポ酸の安定性向上が期待されます。
α-リポ酸とは
「α-リポ酸(チオクト酸・LA)」は体内に存在する脂肪酸の一種で、糖分をエネルギーに変えるのに必要不可欠な栄養素であることが知られています。リポアクティブは、ナノカプセル化したエイジングケア成分。
弊社は、α‐リポ酸に、皮膚の代謝を上げる作用があることを見出しました。レチノールと同様な作用ですのですが、副作用がほぼないのでスキンケアの成分としておすすめです。
GRAegg®
(ジーアールエーエッグ)
グリチルレチン酸(GRA)をナノカプセル化した整肌成分。グリチルレチン酸は、油にしか溶解しない成分で、化粧水等に安定配合するのが難しい成分でしたが、ナノカプセル化したことで、水にも油にも均一に分散させることができます。ナノスケール(直径6.5ナノメートル)の無機質コーティングカプセルのため、角層内への透過性を向上*しました。
* 当社比
CICAegg®
(シカエッグ)
ツボクサエキスは天然成分ですが、その成分組成は主に、以下になります。
- ・トリテルペンサポニン(アジアチコシド、マデカッソシド)
- ・トリテルペン(アジア酸、マデカッソ酸)
<参考文献>
B. Singh, et al (1969)「A reinvestigation of the triterpenes of Centella asiatica」Phytochemistry(8)(5),917-921.
前田 憲寿, 他(1999)「抗シワ・細胞賦活効果」Fragrance Journal臨時増刊(16),82-87.
Bayer Consumer Care Aktiengesellschaft(2009)「センテラ・アジアチカ由来の化合物の使用」特表2009-514907.
期待される効果は、主にアシアチコシドによると言われております。
<参考文献>
A. Shukla, et al(1999)「Asiaticoside‐induced elevation of antioxidant levels in healing wounds」Phytotherapy Research(13)(1),50-54.
そこで弊社は、アシアチン酸とマデカシン酸でミセルを形成させ、アシアチコシドを内包したナノカプセル化(CICAegg)する技術を開発しました。
結果、アシアシコシドが皮膚内に浸透するため、エキスのままよりも効果的です。
CICAeggは、炎症系サイトカインであるIL-1αとIL-8を有意に抑制することがin vitro(細胞)実験で証明しています。
* PMA(Phorbol 12-Myristate 13-Acetate) は、細胞培養において炎症を誘発する因子
CICA(シカ)とは
ツボ草エキスは、セリ科植物ツボクサ(学名:Centella asiatica 英名:Indian pennywort 中国名:積雪草)の葉および茎から水、BGで抽出して得られる抽出物(植物エキス)です。
インドの伝統医薬学であるアーユルヴェーダにおいてツボクサは、皮膚、神経、血液の代謝機能の改善および活性化するために有用であると考えられていることから重要視されていました(飛永 精照(1999)「私の民族薬学から」YAKUGAKU ZASSHI(119)(3),185-198)。
近年CICAとしてスキンケアを始め化粧品で注目を集めています。