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IGF|Insulin-like growth factors

IGF(インシュリン様成長因子)は髪の毛のほか、筋肉・骨・肝臓・腎臓・神経・皮膚・肺の細胞成長と発達に関わっている成長因子です。毛包内の毛母細胞を細胞分裂させ、発毛を促進させる効果があります。

赤ニキビ|Red pimple

赤ニキビとは、ニキビが発生している毛穴の中でニキビを悪化させる原因の一つであるアクネ菌が増殖し、炎症を起こして赤くなった状態のことをいいます。

汚れになどによって塞がった毛穴に皮脂が溜まり始めた状態を〈白ニキビ〉、毛穴におさまりきらなくなった皮脂が毛穴を拡げ、外の空気に触れて酸化し黒くなった状態を〈黒ニキビ〉と呼びます。白ニキビ・黒ニキビの段階では、まだアクネ菌が本格的な増殖を始める前なので、この段階できちんと治せば跡が残ることはありません。〈赤ニキビ〉はこの二段階の次の第三段階で、アクネ菌が毛穴の中に溜まった皮脂を栄養に増殖を始めた状態です。炎症を伴うため、触ると痛みを感じたり、化膿して膿が出ることもあります。

赤ニキビは、アクネ菌が増殖しながら皮脂のみならず毛穴周辺の皮膚組織を破壊し、炎症がおさまったとしても凹凸のような痕やシミが残る可能性があるため、適切な治療が必要です。場合によっては皮膚科の治療も視野に入れるべきお肌の症状のボーダーラインともいえます。

悪玉菌|bad bacteria

悪玉菌とは、腸の中に住む約300種類の腸内細菌の内、人体に有害な効果をもたらすもので、特に腐敗物質を生み出して悪臭の原因を作り出す細菌を言います。これに対して、人体に有益な効果をもたらす細菌を善玉菌と呼びます。また、状態によってどちらにも変化する細菌もあり、これは日和見菌と呼ばれています。
悪玉菌が原因となるトラブルは多岐にわたり、例としては腸の代謝が鈍ることで体全体の血行が悪くなり、肌の色の悪化、くすみの原因となります。腸内に有害物質が溜まりやすくなり、それを腸が吸収してしまうと全身を回って肌から出て行った結果、ニキビなどの肌トラブルにもつながります。
また代謝機能の低下は、消化力、吸収力の衰えを招き、エネルギーの消費の少ない太りやすい体を作ります。

あざ|Nevus

アザ(Nevus)とは皮膚にできた斑紋の俗称で、皮膚の色素細胞や皮膚を構成する細胞、血管からなる異常です。色は青・茶・黒・赤の4種類に分類できます。 また、先天性のもの(蒙古斑、色素細胞母斑など)と後天性のもの(ほくろなど)に分かれています。 赤色以外のアザは、メラニンが部分的に増加したもので、どのくらいの量のメラニンが、皮膚のどの位置(深い場所か浅い場所か)にあるかによって、青~茶色・黒と濃さや色が変わってきます。 赤色の場合は、真皮や皮下脂肪組織の欠陥に異常があり、皮膚にある血管が通常より増えて見える病変で、血管腫と呼ばれています。 昔は切除などの形成外科的な体にメスを入れる治療が主流でしたが、現在ではレーザーによる治療が増加傾向にあります。

アトピー性皮膚炎|Atopic dermatitis

痒みを伴い慢性的に経過する皮膚炎(湿疹)ですが、その根本には皮膚の生理学的異常(皮膚の乾燥とバリアー機能異常)があり、そこへ様々な刺激やアレルギー反応が加わって生じると考えられている疾患です。
日本皮膚科学会で「アトピー性皮膚炎の定義・診断基準」が作成されていますので、それに従って診断されます。
アトピー性皮膚炎の症状には、皮膚がカサカサして乾燥しているという状態から、皮膚が硬くゴワゴワになったり、腫れてジクジク汁が出るといった症状まで様々な段階があります。これを「それぞれの皮疹の重症度」とします。「病気としての重症度」ではそれに加えて皮疹の拡がりが考慮されます。
現時点では病気そのものを完全に治す薬物療法は残念ながらありません。従って対症療法が治療の原則になります。
ステロイド外用薬、非ステロイド系消炎外用薬、カルシュニューリン阻害外用薬(タクロリムス軟膏)が選択されますが、2000年に登場したJAK阻害外用薬が使用可能となっています。
アトピー性皮膚炎はとても痒い病気です。そのつらさを少しでも和らげるためと、引っ掻きによる悪化を防ぐために、普通、抗ヒスタミン作用のある内服薬が使われます。

アルファリポ酸(α‐リポ酸)|Alpha lipoic acid

アルファリポ酸(α-リポ酸)は、脂肪酸のひとつであり、もともと体内に存在する成分です。ビタミンと似た性質を持っており、ほうれん草やニンジンに含まれています。
アルファリポ酸(α-リポ酸)の効果として、大きく2つの効果が挙げられます。まず1つめは抗酸化作用です。生活習慣病や老化の原因とも言われている活性酸素を除去し、細胞を守る働きを持っているため、疲労回復や美肌といった効能もあります。2つめは、抗糖化作用です。アルファリポ酸(α-リポ酸)は、糖分をエネルギーに変えるのを助ける役割も担っており、血糖値の上昇を抑えることができます。そのため、ドイツでは糖尿病治療薬として商品されており、日本ではダイエットにも良いといわれています。
コスメとしても人気で、弊社では、アルファリポ酸がトレチノインと同様な作用を示すことを見出しています。しわ改善や美白・肌のキメを整えますが、赤みやカサカサ感などの副作用がトレチノインよりもかなり少ないことが特長です。そのため、肝斑など刺激で悪化する色素沈着には有効とされています。
ダイエットに有効な理由として、アルファリポ酸は脂肪細胞を線維芽細胞に脱分化させる作用があります。そのためダイエットのみならず、加齢により減少した線維芽細胞数を増やすことでしわ改善効果が期待できます。

RF

RF(Radio Frequency、RF波)とはラジオ波とも呼ばれており、その特性を生かして美容や健康に応用されています。
電波の伝導性を利用して皮膚の表面を傷つけることなく内部に熱を与えることに成功、これは深部熱と呼ばれます。体の内部から温まることで新陳代謝が活性化します。体の深部まで熱が届くので内臓脂肪も分解しやすくなります。それに体にたまった老廃物が排出されやすくなりますし、脂肪細胞が柔らかくなって分解されやすくなるのでダイエットに効果的です。また内臓も温まることから、冷え性の根本解消にもつながると言われています。それにコラーゲンなどの生成も活性化することから、肌の弾力アップにも効果があると言います。
ダイエット効果に関して言うと、より効率よい脂肪燃焼には脂肪細胞を分解するキャビテーションなどと併用されることが多いです。

イオン導入|iontophoresis

電極を肌にあて、微弱電流を流すことで、そのままでは浸透しにくいビタミンCなどの美容成分を皮膚の奥へと浸透させる美容法です。肌へ塗布する場合と比べて数10倍と浸透性に優れています。美容皮膚科などで施術な、人気のスキンケアメニューです。痤瘡や老人性色素斑(シミ)、小ジワ、くすみ、毛穴の開きなどに有効とされています。

いぼ|iontophoresis

イボは、医学的に「疣贅(ゆうぜい)」と呼ばれます。イボには、主にウイルス感染が原因のイボと、加齢によるイボがあります。ウイルス性のイボは、人から人へ感染するため、早めの治療が望ましいでしょう。加齢によるイボは、60歳以上の約80%に見られます。感染の心配はありませんが、体質が関係しているため、一度除去しても再発する可能性があります。

医薬部外品|Quasi-medicinal product

医薬部外品とは、日本の医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律に定められた、医薬品と化粧品の中間的な分類で、人体に対する作用の緩やかなもので機械器具でないものです。 予防効果をうたったり、医薬品よりは緩和だが人体に何らかの改善効果をもたらすものがこれに含まれます。

ES細胞|Embryonic Stem Cell

es細胞とは、Embryonic Stem Cellのことで、組織や臓器の成長の元となる細胞の一種、受精卵から取りだされた幹細胞です。ヒトの受精卵から採取したものをヒトES細胞といいます。受精後5日から7日ほど経過したヒト胚の一部から取りだされた細胞(胚)を、ある条件下で育てることで手に入ります。
最初の発見は1981年にマウスの細胞から培養方法を発見し、1998年にウィスコンシン大学の研究者の手によってヒトes細胞の樹立に成功しました。主な特徴は、さまざまな種類の固有の機能を持つ細胞に分けることができる多様性であり、一つの胚細胞から神経細胞や血球細胞などを作りだすことができます。さらに増殖能力が高く、ほぼ無限に増やすことが可能なのです。
一方で、人間の萌芽である胚を使うため生命の消失という倫理的問題があります。

EGF|Epidermal Growth Factor

EGF(ヒトオリゴペプチド-1)は人の身体にあるタンパク質の一種で、53個のアミノ酸から成るものです。日本語では上皮成長因子と呼ばれています。肌に多く含まれるほか、唾液や母乳の中にも存在します。アメリカのコーエン博士によって発見され、1986年にノーベル賞を受賞しました。
EGFには肌細胞を活性化させてターンオーバーを高める働きがあり、発見当初は火傷や傷を負った肌の再生など、皮膚再生医療の分野で使われてきました。健康な肌でも20歳をピークに減少し、それと同時にヒアルロン酸やコラーゲン、エラスチンといったタンパク質の生成量も減って、肌の老化をもたらすと言われています。

HGF|Hepatocyte Growth Factor

HGFは肝細胞成長因子の略称です。
再生・修復因子としても知られ、配合したコスメなども市販されています。

液晶|Liquid crystal

液晶は、液体と結晶の間に出現する中間相の一種で、細長い分子や円盤状の分子が、分子の方向はある規則に従って揃っているが、分子の位置は結晶ほどの強い対称性を持たない状態の総称です。
液晶は、各分子の重心位置の配置の規則性の程度によって分類されます。例えば、一般的な液体と同様に、分子の配置に対称性がないネマチック液晶、1次元の対称性を持つスメクチック液晶、2次元の対称性を持つカラムナー液晶などです。
液晶相を発現する物質の中で、温度変化により結晶と液体の間に液晶状態をとるものをサーモトロピック液晶、溶媒へ溶解するとある濃度範囲で液晶となるものをリオトロピック液晶と呼びます。

エクソソーム|Exosome

エクソソームとは体内のほとんどの細胞で分泌されている直径50~150nmの細胞外小胞の一種で、細胞や組織に複数の情報を伝達するメッセンジャーとしての役割を担っており、再生医療や美容等の様々な分野で注目されている成分です。細胞と共通した構造を持つエクソソームは、脂質⼆重膜(薄いリン脂質が二層になった膜)でできており、表面には分泌細胞に由来する細胞膜タンパク質やMHC(主要組織適合遺伝子複合体)分子、内部にはDNA・mRNA・miRNAといった核酸(遺伝子)や細胞内タンパク質などが含まれています。
これらが全身の細胞に作用して調整を行い、組織修復を促します。

エクリン汗腺|Eccrine gland

エクリン汗腺とは、誰もが生まれた時からある汗腺で、体の一部を除く全身の皮膚に存在しており、中でもワキ、手のひらに多く存在します。
成分の99%は水分でできており、さらっとした汗です。皮膚表面で蒸発し、体内にこもった熱を放出させます。
多汗症の方は、ほぼこのエクリン汗腺からの汗であることが多く、また多汗症はストレスや緊張がもっとも大きな要因だと考えられています。

エストロゲン|Estrogen

エストロゲンとは、一般的には女性ホルモン、卵胞ホルモン、発情ホルモンなどとも呼ばれるホルモンの一種です。乳腺細胞の成長(乳房の形成)、卵巣(排卵、妊娠、出産など)のコントロールなどに深く関わっています。また、脂質の代謝や皮膚を健やかに保つ作用など、女性にとってなくてはならないホルモンでもあります。
このホルモンの分泌量は年齢とともに減少することが知られています。アンチエイジングの領域でその名を耳にする機会が多いのはこのためで、エストロゲンを増やすことは、女性らしい若々しさや肌の美しさを保つことにつながります。
エストロゲンは更年期女性にみられる症状の治療薬として40年以上使用されているホルモンです。更年期症状をくい止めるだけでなく、女性の肌やシワ、髪の毛、性欲を改善することがわかっています。

SPF

SPFとはSun Protection Factor(サン プロテクション ファクター)の略で、紫外線防御指数ともいいます。肌の赤み、炎症や肌表面を黒くするUV-Bから肌を守る効果を示す指数です。
数値が大きいほど、UV-B(中波長紫外線)防御効果が高くなります。

FGF

FGF(Fibroblast Growth Factor、線維芽細胞成長因子)は、もともと人間の体内にある成長因子で、タンパク質の一種です。細胞増殖作用などの特性があり、コラーゲンの増殖に働きかけ、肌の潤い、ハリツヤ、透明感アップを促します。

MMP|Matrix Metalloproteinase

MMP(マトリックス分解酵素)は、生理学的、または病理的な組織破壊において、重要な役割を果たしている酵素の総称です。エラスチン、コラーゲン、プロテオグリカン、ゼラチン、ラミニン、などを含み、正常状態でのマトリックスの合成、分解は、細胞マトリックスの相互作用により絶妙なバランスが保たれています。リウマチなどのような病的状態では、軟骨などの無秩序な破壊を招き、歯周病や角膜炎などの原因物質としても知られています。
人間の皮膚は通常、加齢によって萎縮してきますが、それだけでなく絶えず外界からの刺激にさらされており、その代表的なものに紫外線があります。このMMPは人間の皮膚にも存在しており、紫外線などの光老化によるコラーゲンの減少で、シミやシワなどを作る原因にもなります。
コラーゲンの分解酵素であるMMPは、光老化に重要な役割を持つことから、シミやシワの予防においては、MMPの生成をどれだけ抑えられるかどうかにかかっています。

エラスチン|Elastin

エラスチンは繊維状のたんぱく質の一種で、ゴムのように伸び縮みする性質を持つことから「弾性繊維」とも呼ばれています。皮膚の真皮や靭帯、血管といった伸縮性のある部分に多く含まれ、コラーゲン同士を結びつけて支える重要な役割を持ちます。
エラスチンは真皮における含有率は2%~5%程度で、真皮にある繊維芽細胞によって作られます。同じく繊維芽細胞によって作られるコラーゲンやヒアルロン酸とともに、肌のはりや弾力を保つ重要な働きをしています。
25歳前後をピークに次第に減少していき、40歳を過ぎると減少するスピードが増加していきます。減少すると皮膚の弾力が低下し、しわやたるみの原因となります。
エラスチンには保湿効果もあることから、肌表面に水分を抱え込んで保持する保湿剤として化粧品に配合されていることもあります。

エリテマトーデス|Lupus erythematosus

エリテマトーデスには全身に症状が起きる全身性エリテマトーデスと皮膚だけに症状が出る皮膚エリテマトーデスがあります。全身性エリテマトーデスは、英語でsystemic lupus erythematousといい、その頭文字をとってSLEと略して呼ばれます。
平成22年度の特定疾患に登録され患者数は56,254人でしたが軽症の患者さんはその数倍いると考えられています。男女比は1:9で、圧倒的に女性に多い病気です。
発症や悪化の誘因となるのは紫外線曝露、寒冷刺激、感染症、外傷、手術、妊娠・出産、薬剤、ストレスがあります。診断はいくつかの症状と血液、尿検査の組み合わせから総合的に判断します。
全身症状として発熱、全身倦怠感、関節痛を起こします。関節症状は手指が痛むことが多く、肘、膝などの大きな関節に移動性の関節炎が見られることもあります。皮膚症状:最も特徴的なのは、両頬の赤い発疹で、蝶が羽を広げている形に似ているので、蝶型紅斑と呼ばれています 。そのほか、口腔内特に上口蓋の発赤とびらん、びまん性脱毛(前頭部から頭頂部に毛髪が疎になります。
治療方法としては、免疫を抑える作用のある薬を使います。このうちステロイド薬は、特効薬として知られています。

L-アスコルビン酸|L- ascorbic acid

L-アスコルビン酸は、有機化合物の一つであり、ビタミンCとして世間では広く知られています。美容の分野でもビタミンCは、健康や美しさを高める栄養成分として、長く用いられてきた定番のものです。
具体的な作用としては、肌や粘膜の状態を維持するために役立ちます。肌のハリを保ったり、シミが生じることを防ぐ効果が期待できます。またさらにL-アスコルビン酸は、抗酸化作用も優れていて、アンチエイジングによる若返りの効果に注目ができます。
柑橘類などのフルーツや、あるいは野菜にも多く含まれている栄養成分であり、摂取できる機会は多いです。またL-アスコルビン酸を多く含んだ健康食品やサプリメントも簡単に手に入れられるため、美容向上のための成分としての入手性が高い特徴があります。この成分は水溶性である事から、もし過剰に摂取したとしても体外に排出されるため、人体への悪影響の心配がほとんどないという点で大きなメリットがあります。

AHA

AHAはアルファヒドロキシ酸のアルファベットをとった言い方です。通称「フルーツ酸」ともいわれています。グリコール酸、乳酸、クエン酸などの総称です。自然由来の酸ですので、肌に優しいといわれる所以です。化粧品の中では特にクレンジング類、化粧水などに含まれている商品が多く出回っています。エステではピーリングに使用されることもあります。
古くなった角質を落とす効果があり(剥離効果)、皮膚のターンオーバーを正常化していくことで、肌に生じたトラブルを改善していきます。湿潤効果もあるので、使い続けることで肌にハリが出て、みずみずしい状態になります。いわゆる大人にきびや肌のくすみなど、年齢を重ねていく中で生じるトラブルには効果があります。
基本的には肌に優しいのですが、皮膚の剥離効果が高いため、濃度によっては刺激が強く感じる人もいます。特にピーリングでは薄い濃度のものから濃い濃度へと徐々にステップアップしてトラブルが起こらないようにすることが必要です。

大人にきび|Adult acne

大人ニキビとは25歳以上の人がなるニキビのことです。
思春期ニキビよりも原因が複雑で、「皮脂を取ればよい」というものではなく、治療も難しくなります。
その原因は肌の乾燥と、ターンオーバーの乱れにより古い角質が詰まってしまうことからくるものです。肌の状態を整えないと毛穴の奥に炎症を起こすアクネ桿菌という菌が残り再発しやすくなります。