株式会社ナノエッグ、アトピー性皮膚炎増悪因子の増加原因を解明

株式会社ナノエッグ(本社:東京港区、代表取締役:山口葉子)はこのほどアトピー性皮膚炎を悪化させる因子が患者皮膚内でなぜ増加するかを解明しました。

これまでの研究でアトピー性皮膚炎患者の皮膚にはアセチルコリンが蓄積されていることが判明しています。アセチルコリンは痒みを誘発するだけでなく、皮膚細胞の分化に異常を起こす因子の一つとされています。

このアセチルコリンという物質は本来ならアセチルコリン分解酵素によってすぐに分解されますが、アトピー性皮膚炎患者の皮膚にアセチルコリンが蓄積しているメカニズムは不明でした。ナノエッグではその原因を調査し、アトピー性皮膚炎患者の皮膚で増加するスフィンゴシルホスホコリンという物質がアセチルコリン分解酵素の働きを阻害することを突き止めました。

株式会社ナノエッグではこの画期的な発見を今後アトピー性皮膚炎の治療薬の開発に役立てていきます。

今回の発見を解説した論文「A Novel Function of Sphingosylphosphorylcholine on the Inhibitory Effects of Acetylcholinesterase Activity」は11月1日発行のBiological and Pharmaceutical Bulletinに掲載されています。

https://www.jstage.jst.go.jp/article/bpb/44/11/44_b21-00416/_article